to the happy few

今日は父の日ということで、大好きな回転寿司を食べにかっぱ寿司でも行くところなんですが、諸事情で出遅れて今からでは混んでて座れないだろう、じゃあ……ということで今まで一度も行ったことはない、源平という近所の回転ずし屋さんにいってみました。

それがなかなか驚きの店で、いわゆるチェーン店の回転寿司とはまるで違う。
そもそもネタがあまり回転してない(笑)
カウンターはあいていたのですが、テーブル席は満席で、待っているお客さんもいるようなのですが、こちらが入店しても完全放置(笑)本当に完全なる放置で一言も声をかけられません。
しばらく様子をうかがいつつ、席があいたころにこちらからおうかがいをたてて、ようやく座ることができました。

ネタがほとんど回転してないのだから大将に注文していくスタイルらしきことが徐々に理解できはじめるわけですが、大将一人できりもりしているようで注文してもかなりの確率でスルーされます(笑)
「いまサーモン作ってるけど、サーモンいる?」
といった大将のタイミングに合わせてこちらが注文、というか声をかけていくしかありません。
また注文係のような女性はいるのですが、超絶愛想が悪く、またあちこちで配膳忘れ・間違いをおこしている、といった状況。
まあ普通のチェーン店だったらクレームの嵐でしょうね。
"You don't have to change yourself to fit the product. It fits you."
「製品に合わせてあなたを変える必要なんてない、製品があなたに合わせるのです」
というのはアップルのJony Iveによるipadiphoneの宣伝文句でしたが、
その真逆をいくサービス(笑)
ただ常連客らしき人たちもいて、その状況も含めて楽しんでいるようでした。

でも、味は良かったです。おいしかったです。
いや、おいしいといっても、しゃりは機械にぎりだし、盛り付けとかも超テキトーでぼろぼろにくずれていたのが回っていたりなんですが、それでもコストパフォーマンスを考えると、圧倒的においしかったです。鰻とか、イカとか、もちろんマグロもいろんな種類があり、いやほんとうまかったです。
子供達はきっとかっぱずしの方が好きでしょうが、私は大満足で、また時間に余裕をもって友人と行ってみたいな、と思いました。

普段どれぐらい繁盛しているのかはわかりませんが、それでも私の知る限り何年も続いているのをみるに、サービスとはなんなのだろう、ということをふと考えてしましました。この一般的にはろくでもないであろうサービスを、それでも私を含め、楽しんでいる・愛しているお客さんがいる。マニュアル化された、誰にでも口当たりの良い隙のないサービスだけがサービスではない。

個人の家庭教師としてやっていくには、大手のサービスとは違うサービスを提供しなくては!
改めてそう考えさせられた父の日でした。

中学英語に変化はおこるか?

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150605/k10010103981000.html

この記事、具体的にどんな試験になるのかイメージしずらいですし、うまくいくかも謎ですが、中学英語のあり方も筆記能力偏重から4技能をバランスよく伸ばしていく方向へシフトしていこうとはしているようですね。

倉敷みたいなところのクラス授業形式の学習塾の多くは、いまだ昭和調といいますか、うやうやしく黒板に刻まれし数少ない英語をありがたげに生徒に書きうつさせ、授業時間の98%は日本語(残りの2%はカタカナ英語)をしゃべっている類の白墨臭い英語授業が横行しています。入試が良い方向に変われば、塾も変わらざるをえなくなると思うので、今後の動向に注目したい記事でした。

倉敷も普通にブラックです

塾のブラックバイト、厚労省が改善要請 違法な例示す:朝日新聞デジタル

久々の更新なのに気の滅入る話題なのですが、ブラック塾バイトが問題になっていますね。私の知る限り、岡山・倉敷の個別指導塾の多くも無給の時間外労働とか平気でやってました(現在もおそらく……)。私は某個別指導塾の教室長経験もあるのですが、フランチャイズの出資企業によっては、非常勤講師に無給のビラ配り・事務作業をさせるのなんかもざらで、というかいかに無給で働かせるかが室長の腕だ、といった有様でした。

ただ、ブラック非常勤講師ももちろん問題なのですが、この業界の場合、それに劣らずブラック正社員も大問題でして。少子化の中、一日12時間労働、日曜出勤当たり前、低価格のサービス合戦にしか目のいかないレッドオーシャンなブラック塾が大手・個人塾問わずひしめきあっています。バイトがホワイトになるとしても、正社員がよりブラックになるとしたら、業界全体では解決にはならない気もします。

こっちの方向は、牛丼屋価格競争的な消耗戦が待ってるだけなんですが、塾講師の正社員というのは、長時間労働だけが取り柄のバキバキのブラック戦士タイプも少なくない*1ので、状況の改善は望み薄かもしれません。

血みどろのレッドなオーシャンの中で、高付加価値を与えられる、そんな限りなく透明に近いブルーオーシャンな家庭教師に、私はなりたい。

*1:こういうタイプもそれなりにストレスは抱えているらしく、生徒や同僚に、暴力的・パワハラ的・セクハラ的振る舞いをよくしています

Hail Mary

英語とつきあううえで、私にとって、というかおそらくは多くの日本人にとって、文化背景に隔たりのあるものはどうにも理解しがたいものですが、中でもキリスト教とアメフトがらみのものはその典型といえるでしょう。

来月あたり公開になるトム・クルーズ主演の"Oblivion"という映画のトレイラーを見ていると、最初の方でHubie throws a Hail Maryという言い回しが出てきました。

なんでこんなところでMaryが出てくるのか理解できなかったので、調べて知ったのですが、この"Hail Mary"というのは、アメフトの試合で残り数秒ぐらいのところから逆転を狙って一か八かで出す神頼みのロングパス、といった意味らしいです。

hailというのは、歓呼しておむかえする、といった意味で、あのハイル・ヒットラー!の英訳はHail Hitler!になります。Maryはもちろんマリア様のことで、Hail Maryはもともとはラテン語Ave Mariaの英訳になるとのこと。それがアメフト用語に転じて使われているということですね。*1

ちなみに、僕はスポーツ全般見るのは割と好きな方ですが、アメフトだけはどうもぴんときません。たぶん、大学時代、研究室のアメフト部のやつがどうにも苦手だったことが影響してるのかもなあ……

*1:ゴダールの映画で『こんにちは、マリア』(1985)というのがありましたが、あれの英題が"Hail Mary"だということもいま初めて知りました。

Sliced

受験生だった頃の気持ちを忘れないために、という口実のもと深夜ラジオを後日youtubeにアップされたもので聴くということに最近はまっているんですが、先日、伊集院光深夜の馬鹿力』で紹介されていたヒストリーチャンネルの番組『何でもカットマン 〜断面から見る驚異の世界〜』の話がおもしろかったので、公式HPとかYoutubeとか見てみました。

原題はシンプルに"Sliced"というものなんですね。

内容としてはJohn MaCalmontとかいう案内役が、「切ることに特化したドラえもん」こと工具の専門家Budd Kellyおすすめのフランケンツール(Frankentool)を駆使して、様々なものをぶったぎって中身を検証する、というか、検証という大義のもとに何かをぶったぎりたい欲望を具現化した番組とでもいったもの。

Youtubeではボーリング場編を見かけましたが、すごい番組だなぁ……


ラジオでいうと、私が37年生きてきた中で聴いていたのは高2-3の1年半ぐらいの間だけなんですが、そのときの宮崎尊のラジオ講座とか電気グルーヴのオールナイトニッポンとか、いまでも深く心にささっています。

現在完了(have+過去分詞)のとらえ方で、完了・継続・経験の3用法に分ける必要なんかない、過去のことを現在にひきつけてとらえるイメージで共通している、みたいなドヤ顔の説明、いまだと多くの英文法書(大西泰斗とか関正生など)で見られますが、僕は高校生のとき宮崎先生のラジオではじめて知って、大いに感動したものです。

今の受験生はどれぐらい深夜ラジオとかきいたりするんですかねえ。

広尾学園での英単語学習実験

http://www.obunsha.co.jp/news_release/140.html

英語講師として興味深い調査報告をみかけたので。

まず、1人1台iPadが配布されている状況がとてもうらやましいですが、それはそれとして、英単語帳アプリの自学自習効果を調べる実験としては、iPadよりスマホの方が良かっただろうなあ、とは思いました。私が住んでいるのは田舎なので全国的にどうなのかはよくわからないですが、少なくともここらへんで高校生が電車の中でiPad使っているのは見たことないですね。通学電車で使うのは相当抵抗あるような気がします。

ただ、単語帳アプリ自体は生徒にもどんどんおすすめしたいとは思います。
レポートにも、

・書籍には見出し語と語義の音声をダウンロードできるサービスが付随しているが、利用した生徒はごくわずかだった。
iPadアプリでは「音声」を利用した生徒が約半数。音声を使用した生徒からは
「英単語の発音が聞き流せる点が良かった」
「正しい発音を聞きながら自分で発音することで、音で覚えた」
といった意見が挙げられ、単語学習に音が役立てられていることがうかがえる。

とありますが、音声ダウンロードとか学校教材の付属CDみたいなのを学生が利用してるの、あんまりみたことないですが、あれは音を出すまでの一手間が面倒くさいというところもあるようで、携帯アプリなら相当ストレスなく音声利用ができると思います。

メジャーどころとしては、ターゲット、ユメタン、キクタン、東進アプリなどが音声もしっかりついて良さそうです。シス単アプリはまだ音声がないようですね。ここらへんの学校がなぜかよく採用しているdatabase4500とかはアプリすら存在しないようですが……。

~iPhone/ iPod touch/iPadアプリ「英熟語ターゲット1000(4訂版)」配信開始~ 『英単語ターゲット』シリーズ アプリ4点キャンペーン実施! | 株式会社旺文社のプレスリリース
アルク、受験用英単語学習iPhoneアプリ「ユメタン PowerWords」シリーズ | リセマム
キクタンアプリ_リダイレクト |アルク
東進公式スマートフォンアプリ
https://itunes.apple.com/JP/app/id447264115?mt=8

2013年度、岡山大学前期試験「英語」雑感

http://kaisoku.kawai-juku.ac.jp/nyushi/honshi/13/ok1.html

今年度は大問4つで、1-2が長文読解、3-4が英作文という構成でした。

問2が"phantom pain"に関する医学部向けっぽいとっつきにくい内容でしたが、特に専門知識がなくても、また全文かっちり読まなくても、出だし4段落と最終段落をおさえておけば解ける問題ではありました。

昨年度は問1の中にさらに英作が含まれていましたが、それもなくなり、代わりに全体の読解量がかなり増える、という風にここ2年少しずつ傾向が変化してきていますね。岡大は入学後もTOEICに力を入れている学校なので、英作力から短時間での情報処理能力を重視するよう微妙にシフトしていっている感じでしょうか。

まあとはいっても、遠くない将来TOEFLにまた変わっていくのかもしれませんが。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/130321/edc13032101310000-n1.htm

私は残念ながらTOEICで満点をとったことはないので、満点をとるまではと思い、また受験する側の気持ちを忘れないようにという意味もあり、今でも安からぬ受験料を払い時に受けていますが、経験者ならおわかりのようにTOEICのための勉強ほど退屈極まるものはないので、せめてTOEFLに変えていくことは学生の知性にとっても良い提案ではないかと思っています。