倉敷の学習環境について思うこと

私は出身は岡山ではなくて、いろいろと縁あっていまはここに住んでいるんですが、それにしても倉敷というのは、子供の教育的には恵まれていない土地柄なんじゃないか、と家庭教師としてまた二児の父としてよく感じます。

普通の公立の中学校の生徒をお引き受けすることもあるのですが、その子たちから学校の話を仄聞するにつけ、絶対にわが子はここに通わせたくない、とか思ってしまいます。
英語は"Sunshine"という開隆堂の教科書を使っているところが多いんですが、とにかく信じられないくらい学校の進度が遅いです。1年かけてあのうすっぺらいテキストがまともに終わらないくらいなんですね。この間の3年生の期末テストではなんと受動態すら試験範囲に入っていません!学校ではいったい何をやっているのかきいてみると、先生がヤンキーをつかまえにいって授業が中断したとか先生が泣きだして授業にならんかったとか、そんな話ばかり……。
対して、天城中学などの中高一貫校は、Z会の"Treasure"とか"Progress"とかを使っているんですが、新出単語量からして3倍くらいの差があるうえに、授業の進むスピードも全然違います。それはそれでついていけない生徒を量産しているという側面もあるでしょうが……とにかく、やる気と能力のある普通の家庭の公立中学のお子さんがかわいそうだという環境は確かにあるかと思います。

塾に関して言うと、高校生の通う良い塾があんまりない気がしますね。
まず河合塾とか駿台とか大手の予備校が倉敷にはありません。
鴎州塾・能開センター・KLCセミナーなんかが地元では大手になるようですが、どこも小・中学生の通う塾という感じが(あくまで私には、ですが)しますね。私が家庭教師でお引き受けする高校生も、中学まではそれらの塾で成績も良かったけれど、高校で伸び悩んでいるというケースが多いです。高校受験で燃え尽きちゃったというような。英語について、これらの塾に共通する問題点をあげると、基礎となる文法・語彙力がぐらぐらのまま、焦って実践的な長文ばかりやらせて身になっていない、という感じですね。逆に言うと、基礎の穴をきっちり埋めてあげると、比較的短期間で成果が出てきます。

それから、最近の流行りなのか倉敷にも個別指導塾の大手チェーン店はかなりありますね。ただ、そういうところの内実を見ると、講師の大半が大学生アルバイトです。倉敷の場合、岡山大学の教育とかが主力なので、実習や試験の時期になるとシフトはひどいもんです。また個別指導と言いながら、実際はたいていのところで1対2以上で、個別に来るような内気なタイプの子は、隣が気になって結局ろくに質問もできない、という結果になりがち。それで私のような家庭教師のところにも流れてくるようです。実際、個別指導は集団指導に比べ授業料がかなり高いですから、個人契約の家庭教師の方がお得ということはよくある話です。

あと大学については、岡大信仰が非常に強いですね。青陵高校とかでもっと良い大学行けるのに岡大の教育受けるとか、偏差値的にあきらかに無理なのに岡大受けることしか考えてないとか、そういうケースをよく目にします。それにしても岡大の二次の英語はなんであんなに英作文の配点が高いんですかね。合格する生徒でもたいして書けてないと思うんだけど。

以上まとまりのない話ですみませんが、要は、倉敷での学習面での子育てはなかなか大変そうだということでした。